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山田ズーニーのガチ編集コメント
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山田ズーニー
2022/9/17
ガチ編集
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近代的なオフィスビルに、和服で働く女性、この絵がとても印象に残った。読後感に心の美しさを感じる。
多様性をひろく認め受け入れようという時代、しかし実際、ありえない服装で通勤してくる人がいたらどう...
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近代的なオフィスビルに、和服で働く女性、この絵がとても印象に残った。読後感に心の美しさを感じる。
多様性をひろく認め受け入れようという時代、しかし実際、ありえない服装で通勤してくる人がいたらどうする? どんな問題が起きるか? どう解決するか? と問いかけられる。
この作品で気づかされるのは、服装は切実な自己表現であるということ。その人の服装と内面を切り離して、会社に着物を着てきていいか悪いか、を論じても意味がない。大島さんにとって着物とは何か、が重要だ。大島さんにとって着物は、社会に出て働けるか働けないかを左右するもの、まさに死活問題だ。
上司はそうした大島さんの心の傷を、人前にさらすことなく解決に導こうとした。自分と妻とで一緒になって和装をし、和装を受け入れる空気をつくった。心美しい解決方法だなと思う。
一見、理解しがたい多様な個性にも、かならず当人の切実な背景や想いがある。そこをどう尊重して、どうなじませていくか。日本流の心美しい問題解決のあり方を教えてくれる作品だと思う。
大島つむぎという社員
シュレディンガーの猫
2022/9/23
+21
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山田ズーニー
2022/9/17
ガチ編集
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ピ―ヒョロロ、とんび!懐かしい声がリアルに脳内再生されて、ドバーッと情景が浮かんで、一発でこの世界に引き込まれた。穏やかな海、肌に射しこむ夏の季節感、香ばしい揚げパンの香り、甘い味、五感が呼び覚まされ...
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ピ―ヒョロロ、とんび!懐かしい声がリアルに脳内再生されて、ドバーッと情景が浮かんで、一発でこの世界に引き込まれた。穏やかな海、肌に射しこむ夏の季節感、香ばしい揚げパンの香り、甘い味、五感が呼び覚まされる。この世界感が好きだ、自然も、町のサイズも、人も、ファッションも。あまり人の来ない秘密の入り江を教えてあげるなんてワクワクする。
すっかりこの世界に入り込んだから、万葉集を読む詩が眼福だったから、主人公に感情移入して恋を疑似体験するのはあっという間だった。不思議な感覚だ、大半は主人公祐愛に感情移入して、詩に恋している。でも時たま祐愛の男前っぷりにクラッとする。二重に楽しい。
相手の心が読めないまま、少しずつ少しずつ距離が縮まっていく、もうすぐ希望に手が届きそうなところで届かない、恋のいちばん美味しいとこじゃないか、ずっと続いて欲しい、この距離感も、この夏も。
これを読んでる現実は9月、今年の夏も去ったなあと寂しく思っていたとき、「きっと私は、十代の頃、こんな夏休みを生きたかったんだ」という作品に出逢えた。夏が、自分の中に蘇った。
あげパンとポニーテール
和久
2022/9/21
+61
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山田ズーニー
2022/9/17
ガチ編集
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声を出す、ただそれだけで良かったんだ、ただ声を出すことが好きだった、と主人公が気づくところ、読んでる私も、余分なものが洗い落とされ、純粋な「好き」の結晶に触れていくような気がした。
「ただ働く」...
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声を出す、ただそれだけで良かったんだ、ただ声を出すことが好きだった、と主人公が気づくところ、読んでる私も、余分なものが洗い落とされ、純粋な「好き」の結晶に触れていくような気がした。
「ただ働く」それだけでよかったはずだ。なのに主人公は、親からのプレッシャーや自分の劣等感から、「働いて、ちゃんとしてると証明しなくちゃ」、「見返さなくちゃ」…と余分な目標がいっぱいはりついていく。自分でどんどんハードルを上げ、結果1日で職場から逃げ出すことを繰り返す。
自分にできない要求を自分で課して、どんどん仕事がコワく、どんどん動けなくなっていく、ってあるよなあ、まさに呪い。この呪いをテーマにしたところがいい。「呪いに気づいて→声をあげる」じゃなくて、「どうにでもなれと声をあげた→そこから呪いに気づいていけた」という順番にも共感。
読者もこの作品で「ちゃんとできなくてもいい、見返せなくていい、親にどう思われてもいい」と一歩踏み出せそう。
転職ばかりだった私が変わった話
海原こうめ
2022/9/21
+27
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山田ズーニー
2022/9/17
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ラスト近く、ちゆかが映画のコンテを描きはじめたところ、ふいに泣きそうになった。最後の「ファイト、委員長」。読み終わったとき感動していた。
最初は、なぜ春ばあは、たった5時間の限られた命で映画なん...
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ラスト近く、ちゆかが映画のコンテを描きはじめたところ、ふいに泣きそうになった。最後の「ファイト、委員長」。読み終わったとき感動していた。
最初は、なぜ春ばあは、たった5時間の限られた命で映画なんてみるのかと思っていた。他にすべきことはあるんじゃないか、映画なら家で毎週いっぱい見ているのにと。不可解だったからこそ、その意味がラストでわかった時に胸打たれた。
継承。春ばあは自分の命の最期を懸けて、ちゆかを好きなものに向かわせたんだ。それが春ばあの生きた証をちゆかに継ぐことでもあった。私は今年、父を亡くしたが、物言わぬ父から、最期の無言の教育を受けたように思う。そして、ちゆかのように私も変われた。人の死はやはりおおきいことで、残された人に変化をもたらす。死にゆく人が残されたものにする最期の教育とも言える。最期の教育、目には見えにくいその教育を、可視化して伝えてくれた作品だと思う。
いい人生って
きんくま
2022/9/20
+26
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山田ズーニー
2022/9/17
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芽衣の受賞を知らせた時のクラスのどよめきがとても印象的に描かれていた。どよめき・驚き・発見・賞賛、周囲の人が一変したことが迫力をもって伝わってきた。
「クロを思って書いた文章が、芽衣の自己表現に...
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芽衣の受賞を知らせた時のクラスのどよめきがとても印象的に描かれていた。どよめき・驚き・発見・賞賛、周囲の人が一変したことが迫力をもって伝わってきた。
「クロを思って書いた文章が、芽衣の自己表現になっていた。」
自己を表現しようとしても物言えない芽衣。けど、日記には、芽衣の優しさ、孤独、悲しみ、聡明さがにじみ出ていた。多くの人に届いたのは、根本思想が「愛」だから。いじめられた憎しみだったらこうはならないだろう。クロへの無償の愛が通奏低音にあったからこそ、人々や社会を動かした。
クラスでは愛に干されていた芽衣が、愛が伝わる文章を書いた。クロと芽衣は孤独が吸引するように出逢った。酷い目に遭っても「言葉が出せない」ところも同じ。芽衣はクロに自分を重ね、クロを愛すことで、無自覚に自分も愛せたのではないか。
八方ふさがりでも、誰かを、何かを、愛することで脱出できる。命の最期をふり絞って、芽衣に愛を教えたクロも素晴らしい。
芽衣とクロ
guppy
2022/9/19
+25
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山田ズーニー
2022/9/17
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「叶わなかった恋への怨念は、どうすりゃ成仏できるのか?」
カップルのラブラブ破廉恥を見せて、ジェラ死させる。これは怨念の「駆逐」であって「成仏」ではない。ではいったい? 面白い問い。
恋愛...
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「叶わなかった恋への怨念は、どうすりゃ成仏できるのか?」
カップルのラブラブ破廉恥を見せて、ジェラ死させる。これは怨念の「駆逐」であって「成仏」ではない。ではいったい? 面白い問い。
恋愛の怨念を、恋愛の方向から解決するんじゃなくて、いったん恋をとっぱらってその人の人間性から考えようや、というこの作品の考え方が好き。その人の好きなものであったりやりたいことだったりを取り戻すことで、恋の傷から解放できる、という発想が光っている。
恋の怨念の成仏は、1つじゃなくていくとおりかの方法があるんじゃないかと思う。それをシリーズ化することもできそう。
破廉恥な言葉を言えば言うほど、登場人物の清廉さ無垢さが露呈するし、登場人物が清廉無垢であればあるほど破廉恥な言葉に読者も萌える、百合の魅力もいっぱいでした。
清く正しくxxx
さてよ
2022/9/20
+29
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山田ズーニー
2022/9/17
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「命の危険×死んでも嫌なもの」この二重奏で極限の恐怖が疑似体験できた。こんな体験めったにできない。苦手な生き物がでてきたけど、「2とおりの種類のちがう恐怖がきたらどうなるのか?」2倍恐いのか? どっち...
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「命の危険×死んでも嫌なもの」この二重奏で極限の恐怖が疑似体験できた。こんな体験めったにできない。苦手な生き物がでてきたけど、「2とおりの種類のちがう恐怖がきたらどうなるのか?」2倍恐いのか? どっちかをとるのか? 相殺されるのか? それとも別の何か凄まじい反応が起こってしまうのか? そこが知りたくて一気に読めた。恐いものみたさもあった。読むのにカロリーはうんと使ったがそのぶん、未知の境地を疑似体験できた。読み抜いた後の達成感がすごい。
「カクゴを決めたら…人間なんでもやれるんだよ!!!」
殺し屋ママの言葉が響いた。読者もこの作品で修羅場のりこえ少しだけ強くなれると思う。
「Zugzwang(ツークツワンク)」
西屋仁紀
2022/9/20
+27
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山田ズーニー
2022/4/25
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夏井彩華さま
「集まれ!コルクラボマンガ専科5期生!!」と題し、マンガを一コマずつアフレコなさったのを拝聴し、わたくしの感想をここに書かせていただきます。
コルクラボマンガ専科5期卒業回...
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夏井彩華さま
「集まれ!コルクラボマンガ専科5期生!!」と題し、マンガを一コマずつアフレコなさったのを拝聴し、わたくしの感想をここに書かせていただきます。
コルクラボマンガ専科5期卒業回で、このアフレコを聞いたとき、胸を打たれ、どんどん感動が高まり、ラストに泣きそうになったのを今も覚えています。
「一コマのチカラ」
それを思い知らされました。一コマに命がある。ストーリーがあって人物が動いたり成長したりどうこうしてマンガは命を持つのでなく、一コマ一コマにもうすでに命がある。生きている! マンガ家さん自身にも、このアフレコでそう初めて気づかされた人がいるんではないでしょうか。気づいて、なんと勇気の湧くことなのでしょう。
一コマの命を浮き彫りにして見せた、声優の力に打たれます。
たった一言のセリフの命、セリフのないただ一コマの絵の命、たった一コマの命それぞれは他と全く違う世界観を放っていることを、このアフレコに教えられます。一コマが人の心を深く揺さぶることも。
この先、私やマンガ家さんが作品と向き合い、作品に何か足りないと思うことがあったら、夏井さんのこのアフレコを思い出し、一コマにもともとある命を引き出していったらいいんじゃないかと思います。コマが生きていて作品が生きないわけはないですから。
感動しました。
自己紹介:声優枠 夏井彩華です
natuko
2022/5/1
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山田ズーニー
2022/3/19
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「死んだらよろしく」
プロットの「何が変わるのか」のところの「昔のただ楽しく漫画を描いていた頃のことを思い出す」というところとてもいい。
椛をそこへ向かわせるために、楓の完成できなかった作...
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「死んだらよろしく」
プロットの「何が変わるのか」のところの「昔のただ楽しく漫画を描いていた頃のことを思い出す」というところとてもいい。
椛をそこへ向かわせるために、楓の完成できなかった作品を代わって描かせるというのもスゴイ。楓は、椛がマンガを諦める原因となった張本人なのだから。
もしも私自身が、同じ立場になったらと考えた。もしも中野京子さんのような文豪が、私の友だちだったとして、彼女の作品を読んであまりのすごさに腰を抜かし、その後自分の書くものがつまらなくてどうしようもなくて書けなくなったとして、彼女の未完作を書きあげなさいと言われたら、きっと力量が追いつかなくてはじめは地獄を見ると思う。でも、書いていくうちに彼女にも自分と同じように、書く上での悩みや葛藤があることがわかり、とてつもない努力をしていることがわかり、自分のゆきづまったところを突破するヒントを得たり、どんどん理解していくうちに、恐怖感がとれていく。そうして天才の残したプロットに沿って書ける楽しさに、いつしか夢中になっていると思う。
天才のすごさを、見せつけられるとへこむが、
理解していくと、自分の目指すビジョンが高く遠くなって、楽しい。
椛もきっと、楓への発見や理解を重ねながら、さいごは夢中で描いていると思う。この作品の感性が心から楽しみだ。
「ジェネリック彼氏」
性別をのぞいて、あとはほとんど自分の恋している人と同じ。好きな人の双子の姉、という設定がそそられる。ダメだと思いながらもあらがえないで魅かれてしまうかも。続きが楽しみ。
「死んだらよろしく」1〜32pネーム +「ジェネリック彼氏」1話作画
鮎
2022/3/19
+6
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山田ズーニー
2022/3/19
ガチ編集
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「自分を責めれば すぐ具合悪くなれる 吐けば何もしないでいい 人と喋って失敗するのが怖いから 逃げたいと 体が勝手に吐き気を催してしまうんだ きょうは逃げたらダメな日」
とお母さんが着物を着ると...
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「自分を責めれば すぐ具合悪くなれる 吐けば何もしないでいい 人と喋って失敗するのが怖いから 逃げたいと 体が勝手に吐き気を催してしまうんだ きょうは逃げたらダメな日」
とお母さんが着物を着るところ、感動した。
勇気が追い詰められていく過程と心理がとても説得力をもって描かれていて、母の着物のエピソードも感動的に伝わってきたので、勇気が着物を着る必然性がとても理解できた。母の想いの継承であり、追い詰められてそれしかないというのもあり、でも初めて自分の意志で選択したことでもある。
人が変わったように堂々としゃべり、ふるまう勇気。
これからの展開が楽しみだ。個人的には、女装した勇気が驚くほどの美女で、それを武器にすさんだ世界を切り拓いてほしい。
コミュ障の俺が着物で女装したら性格変わった話
中村環
2022/3/22
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