上田浩平のガチ編集コメント

上田浩平 2022/3/19

-感想2/2-

【課題感について】
ラスト、主人公の椛は、楓の意志をついで、漫画を再び描くことを決めるのか？まで読切の段階で知りたいと思いました（主人公の能動的な感情部分）。作品全体が受動的な... もっと見る -感想2/2-

【課題感について】
ラスト、主人公の椛は、楓の意志をついで、漫画を再び描くことを決めるのか？まで読切の段階で知りたいと思いました（主人公の能動的な感情部分）。作品全体が受動的な感情と行動で多く占められているので、主人公の椛がこれからどうしたいのか？は気になりました（主人公のモヤモヤしているものは作品を通して、伝わってきています）。楓のこうしたいは描けていると思いました。縦スクロール漫画であれば、現在のようなミステリーホラーのテイストで引き込ませつつ、主人公これからどうするんだろう？（コレドナ感）の引きの終わり方でもアリかなと思いました（32Pのネームだけ読んだ感想のため、補足にあった感情曲線リストは、一旦無視した発言になっているのでご了承ください）。
主人公の椛の楓に対しての嫉妬について。今後連載が続いていくのであれば、椛の楓に対しての嫉妬の部分は、ぜひ読んでみたいなぁと思いました。商業誌デビューした楓への劣等感のようなものは、現在一部描かれていますが、より具体的な描写として読んでみたいと思いました。昨今の承認欲求過多やそれに伴うストレス、他人と比較してしまう心理（以前からありましたが、SNSで著しく表面化してしまっている）を少しエグってくる感じの部分があると、共感が生まれそうに思いました。

【その他よかったところについて】
PC画面のフォルダ名は遊びがあって、おもしろいですね。楓のキャラクターが出てる（人を驚かすのが好き）と思いました。ミステリーホラーのミスリードとして、効果が出てると思いました。

【気になったこと】
楓の家族構成と時間経過について。
楓は母子家庭？、お母さんが亡くなって、だいぶ年月が経つのか？、いつ楓が亡くなったのか？、最近or随分前？（お酒を大量に飲んでとあるので、20歳以上？）、メールをくれた直後に自殺したのか？

『ジェネリック彼氏』を読んで。
１ページ目の途中ですが、作画への力の入れ具合が強く感じられる作品でした。双子の兄弟（姉と弟）の表面上の設定やプロフィールは具体的で分かりやすかったです。また、主人公モモコが今後どんな思考で、どんなことを感じて、行動にうつしていくのか気になりました（特に人となりについて分かる描写がみたいです）。