『ドクターとロボットの花』を制作中のポポさんにお話を伺った。
永遠に憧れる少年と、全身が錆びる病にかかったロボットが緑の星を目指す
==========================
『ドクターとロボットの花』あらすじ
主人公は、植物の育たない惑星に住む機械修理工ドクター。ドクターの友人であるロボットのワードンは、全身が錆びる病にかかってしまう。「修理したい」と懇願するドクターに対し、ワードンはあることをお願いをするーー。
==========================
1年半前、漫画家になろうと決めました
ーー新連載に登場するキャラクターが、これまでポポさんが描いてこられたキャラとだいぶ異なるように感じました。
「無人島」課題に登場する謎の生き物
ススキを主人公に描いた絵日記も
実は、人間を主人公にするのが初挑戦なんです。
というのも、漫画を描くようになったのが2020年9月からで。
ーー1年半前ですか! 何かきっかけがあったんですか?
学生時代に、コミティア(オリジナル作品限定の同人誌即売会)へお客さんとして参加したことはありました。
その時、すごく楽しかったんです。でも、地方在住だったので東京に出ることが難しくそれっきりでした。
仕事を辞め時間ができて、コミティアが楽しかったのを思い出したんです。
そして、「私も描いてみたい!」「コミティアに参加したい!」と思い立ち、iPadを手に入れました。
ーーそれで2020年の冬コミティアに出店者として参加したのですね。
はい。でも、描こうとしていた世界を描き始めても、描ききれないーーということを繰り返しまして。
そんななか、ごとう(隼平)先生がやっている東京ネームタンクで勉強を始めました。
さらに、コルクラボマンガ専科もごとう先生が担当するということで、漫画づくりを学んでいます。
ーー今回、人間を描こうと決めたきっかけは?
山田ズーニー先生の表現講座を受けたのが影響しています。
表現講座の実習時に、自分の考えてることや気持ちを伝える体験をしました。
それで、生まれて初めて人前で自分の気持ちをダイレクトに話せたんです。
それを漫画でもやりたい、と。
ただ、人間を描くには、感情のやりとりを描く必要がある。これが難しいです。
ーーこれまで描かれてきたモケモケちゃん(※無人島課題のキャラのこと)やススキなど小さきものたちとは、違いますか。
「しゃべらないもの」へは、自分の気持ちや妄想を載せやすいというのはありますね。
でも、今回の連載では人間を描いていこう、と決めました。
どうしてこんな暗いテーマを選んでしまったんだろう(汗)
ーー2話まで拝見しました。
植物が育たない惑星で、「希望の花」という名の細工をつくり、ワードンにプレゼントするドクター。ドクターの寝不足を気にかけるワードン、とお互いをいたわりあう優しい空気感が好きです。
ありがとうございます!
ーーあの・・・ワードンが錆びる病気にかかっていて、このサビは落ちない、誰にも止めることができない、と言っているのが気になっています。
……どうして暗いテーマを選んでしまったのか…… Twitter で連載するならもっと明るく楽しい話の方が良かったかもしれないのに、って思ってます。
ーーポポさんがご自身の内部と向き合うプロセスを経て、その上で「描きたい」「描いてみよう」と挑んだ作品です。迷われる部分もあるかもしれませんが、必ずしも「明るい」イコール「良い」、なんてことはないと思いますよ!
ただ、念のためお聞きしますが、ドクターの力で、ワードンの病は好転するのでしょうか・・・?
それは、まだ内緒です。連載をお待ちくださいね。
32ページに収まるかな・・・ちょっと心配です。
ーー今後の目標はありますか?
私の絵柄は商業媒体に向かないのかな?って感じています。
それで、SNS 発信などにも力を入れるようにして、ファンの方に好きって言ってもらえて、漫画家として収入を得られるようになりたいと思っています。
ーー連載がんばってください! 応援しています!
プロフィール
ポポ
Twitter ID:@ikkaku_mute
オリジナル漫画を描いています(サークル名:304号室)。漫画を描いて手製本で本を作るのが好きです。コミティア大好き。漫画家になることを目標にしています。