コルクのエージェント作家”しんどうこうすけ”による原作「zero」のマンガ化プロジェクトの2回目です。
■お題
今のところできている原案全文。
https://docs.google.com/document/d/1lf3v8AbCctAPNmM7HWGc1ImZBx4OXL8TkFy-gMS4epg/edit
今回は下の範囲でシーン2を描いてみよう。
【シーン2】
新幹線が、ちょうど熱海を過ぎたあたりで、車内販売のお姉さんがやってきた。
林檎「あ、すみません。缶ビールと、柿ピーください」
お姉さん「はい。合わせて650円です」
新刊背の窓に映った、柿ピー片手にビールを飲んでるハタチの自分の姿を見て、
「何やってんだろ、私。」と、あの大学生を殺す、などという気持ちはすっかりなくなっていた。
とりあえず京都まで行って、大仏とやらを見てみよう、という観光モードに切り替え始めた。
ビールを飲みながら、手持ち無沙汰なので、iPhoneで音楽をきく。
セックスピストルズかニルヴァーナでも聞こうかな、とアルバムを検索するけど、
結局、嵐を選んでしまう私。
大野くん、声いいわぁー
We can make it!からのHappiness、サイコー。
嵐みたいな曲、書きたい!
てか、ピーナッツが塩っぽすぎるのと、ピーナッツの割合がちょっと多いんだけどな。。。
そんなことんなしてるうちに、新幹線は途中の名古屋駅のホームで足止めに。
駅員が「この先にはいきません。ここで降りてください!」と、通路を歩いてアナウンスしている。
仕方なく、乗客みんな、ここで降ろされる。もちろん私も。
ホームには、足止めを食らった私たち乗客だけでなく、
すでに溢れるほどのテレビカメラと取材陣がいた。売店は臨時で空いていて、きしめんを食べてみたいかも、と思い店の外に貼られてあるメニューを覗くが、どれもイマイチそそられない。
というか、きしめんって、どうしてそんなに人気にならないんだろう・・・
そんなぎゅうぎゅうのホームで、スマホを覗いてyahooニュースを見ると、
どうやらJRが作ったとされるネクロマンスは、すでに完成済みで、
この名古屋のどこかで開発をしているらしく、
新幹線の線路を使って、名古屋からすぐに京都にロボットを発信させる、そう。
すると、ニュース通り、
線路の向こうから、ロボットのような新幹線のような、、、謎の巨大な物体が
侵入してくる。あれがネクロマンスだ。上空にヘリコプターが何機もやってきた。
一斉にストロボがたかれ、ロボット?はホームに停止した。
何か、ただ事でないことが起きていることを、ここで初めて実感する。
一方で、私の頭の中には、嵐のHappiness(走り出せ 走り出せ 明日を迎えに行こう)の
メロディーがさっきから頭の中をぐるぐるとしている。
ホームの先頭では、なにやらJRの社員がもめている。
取材陣の話を盗み聞きするとこ、
ネクロマンスを操縦できる肝心のパイロット(操縦者)をまだ育てていなかったので、
一体、誰が操縦するんだ?
という初歩的な問題が勃発中とのこと。
すると突然、後ろから肩を叩かれてて
「えっ?」と振り向くと、知らない大人の女性が私を見ている。
「あなたが林檎さんね。私はネクロマンスというプロジェクトのメンバーMIKI。初めまして。
実はあなたのことをずっとつけていたの。今は時間がないからあなたには詳しく言えないけど、あなたは、この非常事態に、この国に必要されている人なの。」
林檎「あ、はぁ」
MIKI「とりあえず、この乗り物で京都まで行って欲しいの。さぁ、乗って」
と、とにかく、この女性に言われたままにコックピットに乗り込む。
MIKIは続けて「心配しなくて大丈夫。新幹線と、あまり変わらないの。これがアクセル、これがブレーキ。
今は電車モードなんだけど、この2つのボタンを同時に押すと、ロボットモードに切り替わって、ロボットに変身するわ。ロボットモードに切り替わっても、基本的には電車モードと同じ。
ただ、攻撃系のボタンがいくつかあるんだけど、、、ま、いいわ。もう発車しないといけないから、詳しくはあとでネ」と説明をされる。
MIKI「センターの司令部ともモニターでやりとりができるから、心配しないでね」と。
私はとっさに「あ、あの、これトイレはありますか?」「禁煙ですか?」の2つのことを聞いた。
トレイは3箇所あり、コックピット内は基本的に禁煙です、と言われる。
基本的に、ということは、吸ってもいい、ということかナ?
そうこうしているうちに、新幹線の発車ベルが鳴り、JRの職員や記者が見守る中、
ネクロマンスは静かに名古屋駅を出発した。
コックピットの中には、いくつもの小さなモニターがあり、そこにはリアルタイムの
ニュースも映し出されている。
そのモニターによると、京都では、大きな大仏が四条の上空に浮いたままの状態で
空中でピタリと停止しているとのこと。
ちょうど関ヶ原のトンネルを入ったあたりで、モニターに司令部のリーダーと思しき人が
写り、こちらに話しかけてくる。
「やあ、林檎さん。はじめまして、私がネクロマンスプロジェクトリーダー伊知哉だ。
これは20年前から国家の機密プロジェクトとしてJRとの共同開発で進められてきた
ものだ。まさか、今日、ネクロマンスを始動させることになるとは、私も夢にも思って
いなかったが、これが現実だ。まだネクロマンスを操縦するパイロットを育成する段階で
はなかったので、自分から名乗り出てくれたことには、私からも感謝する。ありがとう。
ネクロマンスは、あと約7分で京都駅に到着する。到着次第、ロボットモードを起動して、
まずはコックピットからの眺めに慣れて欲しい。あ、トイレはすませたかな?」と。
で、コックピットに一番近いトイレに入る。
新幹線と全く一緒じゃん・・・
コーッ!という音とともに、私のおしっこはどこかに消えた。
トイレットペーパーは、ちゃんと三角に折ってあった。
そうこうしているうちに、ネクロマンスは京都駅に作られていた秘密のホームに到着する。
まるで基地のようなホーム。
私は、タバコに火をつけつつ、ボタンを2つ押して、ロボットモードを起動した。
すると、目の前の窓のシャッターが閉じ、いろんなモーターの音が小気味よく連動して、
みるみるうちに、ネクロマンスは巨大化していく。
コックピットは、どうやら、エレベータとなって、一番上へと登っているように思える。
そして30秒後、私は見事にロボットの一部になっていた。
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ここまで。
全文を読んでからシーン2を描いてもいいし、
お題の範囲で自由に発想するのもオーケー。
自由にこの原案をアレンジしてみよう。