【シャープ公式 @SHARP_JP 連動企画】
お題 #家電のトリセツマンガ 結果発表!!
はじめに
またしてもこんにちは、@SHARP_JP です。のっけからこんなこと言うなんて、自分でもどうかと思いますが、謝ります。ほんとうに申し訳ありませんでした。なめてました。マンガ家さんの想像力と創造力をなめてました。
今回のお題 #家電のトリセツ を思いついた時、私の魂胆にあったのは「味気ない家電の取説だって、マンガの補助があればもう少し読みやすくなるんじゃないか」くらいの気持ちでした。
だってそうですよね。みなさん、トリセツ読みますか?私だって読みません。
分厚くギッチリ、強迫的に迫りくるトリセツなんて、なかなか読んでもらえないことくらい、家電メーカーで働く私もよく知っています。
ですがただ1点だけ、家電メーカー的には読んでほしいページが、トリセツにはあります。
それが「お手入れ」のページ。
ちょっとしたお手入れや定期的なメンテナンスが、家電の働きを高めたり、故障を未然に防ぎます。それをできるだけわかりやすく、フレンドリーに、読んで実行してもらえるように、マンガの力をお借りできれば、と目論んだわけです。
しかしそんな目論見がみごとにぶん殴られました。
マンガの力は、トリセツを補助するなんてもんじゃなかった。
マンガは、トリセツの前に物語を立ち上げ、トリセツに奥行きをもたらし、イマジネーションと共感でもって、読む人に行動を促すものでした。
ここにある作品を読んでくださったみなさんは、必ず、お手入れに対する意識や家電への愛着が芽生えるはずです。
いやはや参りました。マンガ家さんってすごい。
それではそんなすごいマンガの中から、私の浅はかな目論見をやすやすと叩きのめした作品を選ばせていただきました。
以下、すみません…すみません…と心の中でつぶやきながら書いた寸評です。
よかったら、作品とあわせて読んでみてください。そして今回も、投稿くださったマンガ家のみなさま、ありがとうございました。
ドライヤー西部劇「クラスターP」うえはらけいた著
ドライヤーが銃に見えること、ある。ぜったいに、ある。私だって男子の端くれですから、家のドライヤーをガンマンのように構えたこともあるし、鏡の前で2丁拳銃ドライヤーも妄想したことあります。だけど、ガンマンと西部劇でトリセツを語る、なんてふつう思いつかない。
しかも、すべてのセリフがトリセツ的に正しい。手順もあってる。驚きました。
ひょっとしたら「なにかややこしいことをわかりやすく説明する」という社会のニーズに、マンガこそが応答できるのでは。
そこにまだまだ、マンガのフロンティアが広がっているのかも。
「唄うドライヤー」chiku著
この作品は、実際のトリセツにキャラと吹き出しが重ねられただけです。もちろんキャラの下には、トリセツでおなじみの、製品をトレースした線画があります。
ですが。たったこれだけで、格段に「読め」ますよね。現代は言いたいことを一方的に言っても伝わらない時代です。
ましてや企業の言い分なんて、聞く耳すら持ってもらえません。聞く義理がない。
だから、企業が伝えるためには、なにかの力を借りなければいけない。マンガが小さく重なるだけで、言いたいことが伝わりやすくなる。
この作品であらためて痛感しました。
企業は、伝えるためになにかの力を借りる。たぶん同じ理由で、ゆるキャラが氾濫するわけだ。
「角田不無夫」こしのりょう著
まさか泣くなんて思わなかった。エアコンのメンテナンスの話を読んでたら、泣くなんて思わなかった。家電には「長持ちすること」が求められます。そしてそのために、メーカーの人間は、みなさんが思うよりずっと、真剣に取り組んでいます。
長持ちを希求することは、大切な人が死なないでほしい、ずっといてほしいという願いに通じるのかもしれません。
家電の長持ちは、ただのコスパ向上だけではない。
まがりなりにも人の人生に関わる、モノの責任なのだと思います。
(大賞)「きれいの魔法」小柳かおり著
「綺麗になることはとっくに諦めた」もう、冒頭のパンチラインにやられました。コマーシャルにしたい。なんならシャープのCMじゃなくてもいい。パナソニックさんの美容家電とかでもいいです。
マンガが駆動する物語の力は、軽々と私の目論見を飛び越えて、家電という無機物に背景や人格までも作り上げる。
すごい。マンガすごい。マンガ家さんの創造力すごい。すばらしい作品、体験させてもらいました。ありがとうございました。
広告代理店の方、もう絵コンテできてますよ。CMにされる際はコミチへご連絡ください。
そしてみなさん、もう一度読んで、キャスティングを妄想しましょう。
私も今からもう一回読みます。