いよいよ5月12日、共感系マンガ雑誌『マンガQ』の第2号が刊行されます。それを記念し、今回掲載されているSNS時代の新進気鋭のマンガ家13名にインタビューを実施しました!
今回のインタビュー相手は、マンガ『保育園受かった寂しい』の作者・maguroannaさんです。
マンガを描くのは今回が初めてだったというmaguroさん。出産を経て、育児を始めたことで「子どものことをマンガに描きたい!」と思うようになったと言います。
初マンガの題材に「保育園」というテーマを選んだmaguroさん。その裏にあった、親になったからこそわかる複雑な感情とは何か?
マンガ投稿初心者maguroさんの考えるコルクBooksの魅力とは?
SNS時代において、世に熱狂を起こそうとしているマンガ家たちの声をお聞きください!
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デザイナー、母親、漫画家の三足のわらじを履きこなす!
ーー本日はよろしくお願いします!『保育園受かった寂しい』読ませていただきました。
maguroさん:ありがとうございます!
ーー『保育園受かった寂しい』は、maguroさんの実体験を描いたマンガですよね。本業のデザイナー、母親業に加え、マンガを描こうと思ったきっかけは何だったんでしょうか?
maguroさん:3月いっぱいまで育休中だったんですが、職場復帰の直前になって育児も少し落ち着いたときに、「育児に関するマンガを描きたい!」と思って描き始めました。
ーーそれまでマンガを描いたことはなかったんですか?
maguroさん:そうなんです。絵を描くことはもともと好きだったんですが、きちんとしたマンガを描くのはこれが初めてでした。
ーー初めてマンガを描いてみて、どうでしたか?
maguroさん:今回、クリスタを使って描いたんですけど、使い方が全然わからなくて。ペンの設定とかコマ割りの仕方とか、とにかくツールに慣れるのに一苦労でした。
「保育園に受かること」が先行していて、親の気持ちがおざなりにされている
ーーそんなmaguroさんの初マンガのテーマは、子育て、特に保育園についてということですが、このテーマを選んだ理由はなんなんでしょうか?
maguroさん:私は保育園激戦区と言われるところに住んでいるんですが、そこでは保育園の申し込みをするときに、上から30番目までの希望を書くんです。
ーー30番目!? まず、家から通える範囲にそんなに選択肢があることに驚きです。
maguroさん:そうですよね(笑)。それで、私の子どもはその中で6番目の希望に入ることができたんですけど。
ーー30のうちの6番目だと、「保活」成功という印象を受けますね。
maguroさん:そうだと思います。でも実際に子どもを保育園に預けるとなると、「保育園」というシステムのいびつさに気づいてしまったというか。
ーーどういうことでしょうか?
maguroさん:子どもを保育園に預けるのって、仕事と子育てといった生活のバランスを保つためだと思うのですが、保育園が不足しているがゆえに「保育園に受かる」ことを優先せざるを得なくて、自分たちにとって良いバランスとかを考えるのは後回しになってしまったんです。
ーーなるほど。
maguroさん:保育園自体は素晴らしいしとてもありがたいところなんですが、保育園に入るためのルールに多くが左右されていて、親も子どもも無理をしているところがあるな、と感じたんです。4月入園が受かりやすいから、まだ預けるタイミングじゃないな、と思っていても選択肢がなかったり。「子どもともっと一緒にいたい、成長を見逃したくない」という感情がおざなりになっているな、と悩ましいです。
ーーその思いが今回の『保育園受かった寂しい』の制作に繋がったわけですね。
maguroさん:そうですね。このマンガを読んだ人が、改めて「保育園」というシステムの現状、保育園とのベストな付き合い方について考えるきっかけになればいいなと思っています。
自分でコミュニティを作る必要がないコルクBooksなら、すぐに反応がもらえる!
ーーmaguroさんは『保育園受かった寂しい』がコルクBooksへの初投稿ですが、投稿するきっかけはなんだったんでしょうか?
maguroさん:友人に教えてもらったんです。育児エッセイを描きたいなとは思っていたんですけど、どうせ描くなら反応が欲しいじゃないですか(笑)コルクBooksはすぐに反応がもらえそうだなと思って投稿しました。
ーー実際に投稿してみて、どうでしたか?
maguroさん:すぐにコメントがもらえて嬉しかったです。どれもマンガに共感してくれたり、褒めてくれたりするコメントで、投稿してよかったなと思いました。
ーーmaguroさんはTwitterにも同じマンガを投稿されていますが、コルクBooksとほかのSNSの違いはどんなところだと思いますか?
maguroさん:ほかのSNSは、コメントやいいねをもらうためにまず頑張ってコミュニティを作らないといけないじゃないですか。コルクBooksは初めから「マンガを投稿して、フィードバックをもらう」ためのコミュニティなので、すぐに反応がもらえる。その点がすごくいいと思います。
ーーなるほど。どんなに人にコルクBooksをおすすめしたいですか?
maguroさん:1人で悶々と制作していて、行き詰まってしまう人はとりあえず投稿してみるといいと思います!編集者の方やほかのマンガ家さんにアドバイスや感想をいただけるので、すごく励みになって創作の原動力になるのではないかなと思います。
ーー最後に、マンガ家としての今後の展望を聞かせていただけますか。
maguroさん:今後は、育児エッセイももちろんですが、他にも描きたいネタがたくさんあって。
ーー例えばどんなものですか?
maguroさん:私は夫と娘との3人家族なんですが、子持ちの友人夫妻と同居してるんです。コレクティブハウスって言うのかな。他にも、夫との出会いがシェアハウスだったりしてちょっと特殊なので、そのことについても描きたいなと思いますね。
ーーそうなんですね!なかなか他の人がしない経験ばかりで、maguroさんのエッセイをすごく読んでみたいです。ちなみに、エッセイ以外のジャンルで描きたいものはありますか?
maguroさん:冨樫義博先生と吉田秋生先生の大ファンなんです。なので、ファンタジーだったり長編のストーリーものも描いてみたいなと思っています。
ーー楽しみですね。ご自身が描いたマンガをどんな人に読んで欲しいですか?
maguroさん:特にターゲットを絞っているわけではないんですけど、読んでくれる人はやっぱり育児や結婚に悩む女性だったり、子どもが可愛くて仕方ないお父さんお母さんが多いですね。私のマンガを読んで、共感してくれたり、悩みがちょっとでも解消されたりする人に届いたらいいなと思います。
ーー仕事に育児とお忙しいと思いますが、maguroさんの今後の作品を楽しみにしています!本日はありがとうございました!
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以上、『マンガQ 第2号』に掲載されているマンガ『保育園受かった寂しい』の作者・maguroannnaさんへのインタビューをお届けしました。
デザイナー、母親、漫画家と三足のわらじを履きこなすmaguroさん。今後も、豊富な経験を生かしたエッセイ漫画が楽しみです!
maguroannnaさんのコルクBooksアカウントはこちら。そしてTwitterアカウントはこちらです。
ぜひ、マンガQを手に取り、マンガ『保育園受かった寂しい』を読んでいただきたいです!そして、maguroannaさんのこれからのご活躍に注目ください!