第6回コミチ漫画賞「#縦スク」受賞作品発表!

コミチ公式さんの作品:第6回コミチ漫画賞「#縦スク」受賞作品発表!

 今年最後となりました、第6回コミチ漫画賞の発表です。そして実は本日誕生日で、発表日と合わせることで勝手に盛り上がろうという考えているコミチ代表のマンディ@daisakkuです。


 さて第6回コミチ漫画賞は、59作品が集まりました。いつも投稿いただいている漫画家の皆様、本当にありがとうございます!

 縦スクロールマンガは次世代のフォーマットで、すこし難しかったかもしれませんね。今回は残念ながら大賞は生まれませんでしたので、入賞という形にさせて頂きました。しかし、新時代のマンガ・フォーマット”縦スク”は新人の皆さんと共に作っていくマンガだと考えています。縦スクの研究をより進め、新時代を切り開いていきましょう!


 それでは、審査員の柿内さん・シャープさん・たらればさんの寸評です。


<入賞&ラリー賞>

処女と黒い一角獣 ver.1.5(伊吹 天花)


(シャープさん @SHARP_JP コメント)

今回のコミチ漫画賞のテーマは「縦スク」です。縦スクロール。いまやスマホでマンガを読むことが日常になった人は多いと思います。親指で下へ下へと切れ目なくコマを読んでいくスタイル。それに適したマンガの構成がさまざまに模索されています。「いやいやマンガは見開きを前提にページを繰るものだ、それがマンガという表現だろう」という意見もあるでしょうし、むしろ私はどちらかというとそちら側の人間ですが、世界を見渡すと思いの外「縦スク」はマンガ表現の基礎になりつつあるそうです。中国では「縦スクでスマホ読み」が当たり前という話をコミチの人から聞いたことがあります。


なのでそういう、新しく定着しつつある表現フォーマットとしての縦スクをテーマに募集を行ったのですが、今回は大賞に選ばれる作品はありませんでした。入賞と描き直しによる深化が見られたという意味で、こちらの「処女と黒い一角獣」という作品が選ばれた次第です。お話には御都合主義な展開が見られるものの、随所にコマと表現の工夫が見られ、縦に読むという楽しみを感じることができました。


音楽、とくにダンスミュージックの分野でよく見られることですが、いままでなかったリズムやビートのフォーマットが発明されると、途端に新しい表現が世界中で百花繚乱します。たぶん太古から絵画というものがそういう歴史を辿ってきたのだろうと思いますが、表現する者にとっては挑戦する場所が明確に見つかり、享受する者にとっては新しい表現が次々と勃興する興奮に身を置くことができる。マンガにおける縦スクも、そういう「表現の更新」になってほしいし、私はその興奮を享受したいと願っています。


(たらればさん @tarareba722 コメント)

 今回のコミチ漫画賞のテーマ「縦スク」は、これまでのお題のなかで一番難しい題材だったのではないかなと思います。というのもマンガの「コマ割り」とはまさに「時空間の見せ方」に他ならず、従来の「横スク」のマンガとはまったく別の(作品内での)時間の流れ方、世界の切り取り方が必要となるからです。これは端的に言うと、「読み方」、「読ませ方」の革命が起こっているのだと思います。

 そうした激変期には混乱がつきものですが、今回入賞&ラリー賞となった「処女と黒い一角獣」は、応募作品のなかで一番「マンガ作品」としての構成がまとまっていた作品だと思いました。縦幅の短いコマと長いコマ、枠線のない絵の3種類を駆使することで、時間の流れとメリハリを演出し、最終盤に唯一横組みコマ割り(キスシーン)を持ってきて「ゆっくり流れるシーン」にしたのは大変見事でした。

 一点、これだけ時間の進め方や見せ方を工夫できるのだから、ストーリーをもう少し練ってもよかったのではないかなとも思いました。ノニとくららが付き合っていたという一か月はどのような期間だったのか、くららの記憶が戻ってからいきなり積極的になりすぎではないか、ユニコーンにとって「付き合う」とはどういう行為なのか、などなど、設定を調整すればもっと面白くなる作品だと思いました。次回作、楽しみにお待ちしております。


(柿内さん @kakkyoshifumi コメント)

テンポが良くて、好きな漫画です。ただ、縦スクロール用には描いてないと思うので、次回は縦スクの良さをもっと活かして、記憶に残るような「キメ」のカットをつくってみては。たとえば、三つ編みと眼鏡を外したくららのシーンは、もっとドキッとさせるものにできるはず。期待しています。



<新人賞>

ペンギンももちゃんによる お茶の間太陽系征服(torikuru)


(シャープさん @SHARP_JP コメント)

 家で作るたこ焼き、おいしいですよね。タコパだなんだとチャラいこと言わず、ただ静かに3×3のたこ焼きに向き合う、孤独のグルメ(家だけど)スタイルに共感しました。たこ焼きに関する壮大な独り言がスルスルと現れる縦スクは、まさにスマホ片手にたこ焼き食べながら読むのに最適なのではとまで思ってしまいました。家でひとり作って食べるシリーズとして、もっと描いてほしい。


(たらればさん @tarareba722 コメント)

 ひたすら「キュート」一本勝負の作品でした。かわいいキャラクターと「たこ焼きとビールって相性最高だよね」というギャップが見せ場の作品であり、まあ太陽系うんぬんについては、「星を丸ごと食べる、という行為に対してもうちょい葛藤がほしかった」とか、「かつお節をオーロラに見立てたり青のりを雲に見立てたりできたのではないか」とか考えて、はっ! 作者の術中にはまっている!!?? などと考えておりました。

 面白かったのですが、もうちょい圧縮できる作品だとも思うので、もう少し情報量を詰め込んで、さらにコマ数を少なくする工夫(つまり「見せ方」の研究)をすると、もっとよくなると思います。こちらも次回作が楽しみです。


(柿内さん @kakkyoshifumi コメント)

読んでいて、たこ焼きが食べたくなります(笑) 縦スクロールに合う作風だと思うので、「ペンギンももちゃん」が一体どういうキャラ(設定)なのかもう少し理解できると、より楽しめると思いました。描き続けてください。



最後に、次回・第7回コミチ漫画賞は、

 お題:#主人公のキャラ

 期間:2020年1/13〜1/19

です。

2020年からは、応募要項を3点変更します。

1.投稿をTwitterからでもOKとします。

2.ラリー賞に代わって、縦スク賞を新設します。

3.新審査員の方を予定しています。

近々詳細を発表する予定です。お楽しみに。


コミチでは、WEB時代ならではの、縦スクロールマンガをお待ちしています!



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