今回は異次元ワープの仕上げをしていこうと思います。
異次元ワープのネームは以下となります。

どういう経緯でネームを作ったかは、以下をご覧ください。
コロナに関する4コマ その5 異次元ワープのネーム
https://comici.jp/articles/o/45791/
今回も仕上げ作業を録画してみました。
振り返りながら、より良い4コマになるように、修正していきましょう。
まず1コマ目です。
仕上げた絵がコチラになります。

仕上げの最後で消してしまいましたが、実は本棚にはいっぱい本がありました。

ですが、3コマ目と4コマ目にも本を描かないといけないと考えた瞬間、途方もない絶望感にさいなまれてしまい、「きっと全部吸い込まれちゃったのさ」と思い込み、何も無かったことにしました。
いま見直すと、すべて失くす必要はなかったかなと思います。
数はぐっと減らしますが、やはり本がないと本棚ということがわかりづらいですから。
そのかわり空中を漂ってる本をもう何冊か追加したいです。
吸引力の凄さが伝わりやすいですから。
また、本以外にもホコリやらチリやら、なんか小物を飛ばしたいところです。
あとは吸い込まれる球体がちょっと白い風を描いたことで分かりにくくなってしまいました。
もうちょっと目立つようにしたいです。
ブラックホールをイメージするのが良さそうなので、画像検索で勉強しながら描こうと思います。
んで、描き直したのがコチラです。

直したのポイントはこんなところです。
1.本棚に本を入れた
2.吸い込む球体をブラックホールみたいに
3.風を修正
3コマ目・4コマ目を描いていく過程で、描くコツがわかって来たので描き直しました。
4.床の汚し
ホコリを描こうとしたときに、たまたま床を汚した方がいいことに気が付きました。
5.手前の子の体勢を変更
吸い込みに抗ってる感が無かったので、もうちょっと抵抗するように直しました。
本当はホコリやらチリやらも描き込みたかったんですが、どう描いていいかわからず断念しました。
なんか、床とか本棚の汚れに見えて、空気中に浮いてる感じが出せなかったんです。
大掃除とかで画像検索してみたんですが、掃除をしてきれいになったという絵ばかり出てきて、あんまり参考になりませんでした。
次に汚い部屋とかを描く機会があったらリベンジしたいところです。
続いて2コマ目です。

あんまり手直しは必要ないと思ってたんですが、あらためて見ると、その隠れてる板はなんなん?って思っちゃいます。
1コマ目で厚みを付けてみたんですけど、壁にしては薄いですし、なんの板なん?って感じです。
だったら本棚ってことにした方が、本が散乱してる理由にもなりますし、合点がいきますかね。

まあ、こんな感じでしょう。
続いて3コマ目です。

本やらなんやらは追加しなくちゃですが、それ以外でいうと、ネームではあった球体から出てる手が描かれていません。
一応、描いたは描いたんですが、闇のモノっていうイメージがあったので、黒く塗ったら全然見えなくなっちゃったんですよね。
見えないんだったら描く意味無いよなと思って削除しました。

でもやっぱりあった方が、この状況で感が増しますので描いて行きたいと思います。
もっと指とかを細くしてクモっぽくした方が怖そうです。
足をつかんでもいいですし。

どうでしょうか。
暗い色とか赤い色だと視認しにくかったので、水色にしてみました。
ただの水色だと明るすぎて、怖い感じがないので、シミというか影を描いて、おどろおどろしさを演出してみました。
ただ、このあと4コマ目を描いてるときに気づいたんですけど、足をつかまれていたら、足から異次元に入ることになります。
そうすると4コマ目を変えないといけないですし、頭が最後まで残ると言うことは、なにか言葉を残さないと変な感じになります。
「あたー」とは言うかもしれませんけど、そのあとに完全に吸い込まれるまで時間的猶予が生まれるので、セリフを言わせないとなんだか4コマとして締まりません。
だもんで、手を登場させてもいいんですが、掴むのは無しでお願いします。

そうですね、そのぐらい離れて頂ければ大丈夫かと。
ディスタンス大事。
すこし形がいびつですが、いびつぐらいの方が異次元の生物だとわかりやすいでしょう。
あとは本とかもちゃんと追加して吸引力を増しています。
まあ、ホコリとかを描かないで吸引力を出す一番手っ取り早い方法は、擬音語を入れちゃうことなんですけど、試しに描き入れてみますか。

斜めにして吸い込まれてる感を演出してみました。
たしかに勢いが出てる気がします。
いいんじゃないでしょうか。
最後に4コマ目です。

仕上げた時には本とか書いてなかったので、描き入れていきましょう。

色々と手直ししましたよ。
なんか全体的に明るい印象を受けていたんですが、本棚の奥の色を暗くしたのと、汚しを入れることで少し暗くすることが出来ました。
効果音が小さかったので大きくしたりもしました。
たぶんボトルがぶつかった後、頭をガシっと掴まれて、穴の中に引きづりこまれたんだと思います。
さて、最後にタイトル決めです。
候補として一番最初に浮かんだのが「危機管理」でした。
感染リスクの管理を優先してしまったがゆえに、異次元に吸い込まれる危険を軽視してしまったという感じです。
でも漢字4文字だと堅苦しい感じがしたので、動画の最後では「持ち込まない」に変更してしています。
異次元へもコロナを持ち込まないという強い意志を見てもらうことで、手指消毒の徹底を読者の方々に改めて意識してもらおうという作戦です。
いったんはそれで落ち着いたんですが、3コマ目を修正していた際、足から異次元に吸い込まれたら時間の猶予が出来るから最後に女の子にセリフを言わせないといけないという話がありました。
その際、例えばどんなセリフを言わせるか考えた時、タイトルにもってこいのセリフを思い付きました。
それが「徹底したのに」です。
手指消毒を徹底した結果を描いたこの4コマを、端的に表した良い言葉だと思います。
それではすべてをつなげて見てみましょう。

え?
「キュイーン」は何だって?
3コマ目の「ゴー」を追加した後に、2コマ目の右側が寂しいなと思って追加しちゃいました。
「キュイーン」というのは「吸引」のシャレなのであしからず。
あと、ちゃっかり2コマ目の漢字を修正したのはここだけの秘密です。
いやはや、今回はかなり修正した気がします。
いかに悪あがきするかで、4コマの質が決まると私は思っているので、私としては私を褒めたい気持ちでいっぱいです。
冒頭で仕上げの模様をライブ配信したと言いましたが、実は修正の様子もライブ配信していました。
ぼそぼそとあーだこーだ言いながら作業していますので、暇な人は見てみてください。
次は「こより強盗」の仕上げをしていきたいと思います。
それではまた。
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