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佐渡島 庸平(コルク代表)さんの作品:ほんわかした絵で、深い問いを考えるきっかけをくれる
この連載では、『宇宙兄弟』や『ドラゴン桜』などの編集者であるコルク代表・佐渡島庸平が、『コミチ』に投稿しているマンガ家の中から気になる存在を毎回紹介します。 


 傷つかなくなると、人は挑戦できる? 

 今回は、コンテくんの作品『ハリボテちゃん』を紹介。



この話は、CM制作会社に所属している主人公が、たまたま見つけた「ハリボテ」のシールを貼ることから始まる。シールの効用によって、他人の言葉に傷つかなくなった主人公は、様々なことに挑戦できるようになっていく。しかし、物語の終盤、ハリボテのシールを貸した後輩の身にある出来事が起きる。。。


この物語は、上記の通り、人が言葉で傷つくことをブロックしてくれるシールが出てくるちょっとしたファンタジーものだ。このファンタジーならではの設定を使い、すごくうまく「問い」を提示している。 


 多くの人は、基本傷つきたくないと思っている。主人公のように傷つかなくなれば、意欲的に様々なことに挑戦できるようになるかもしれない。しかし、この作品を読むと、傷つくことも自分にとって重要なことかもしれないと思える。傷つくことがあるからこそ、幸せがあるかもしれないと感じるのだ。


 “傷つかなくなることは、人にとって幸せなことのか。” この難しい問いを、自然に考えさせてくれる作品になっているのだ。



傷つかないことは人にとって幸せか 

「傷つくこと」への考え方を変えられる作品は、あまりない。ちょっとした32Pの長さの短編で、人の考え方を変えられる作品を描けることは、本当にすごいと思う。 


コンテくんのほんわかしたこの絵もいい。この絵によって、気軽に読めて、登場人物たちの心理描写もほどよく深刻になりすぎない。 


 是非、みんなもコンテくんの作品を読んで、傷つくことについて、ちょっと立ち止まって考えてみるのもおすすめだ。 


 ▼コンテくんのマンガはコチラ 

https://comici.jp/users/conte_kun



 <編集協力:平井 海太郎

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2020/11/3 コミチ オリジナル
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