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佐渡島 庸平(コルク代表)さんの作品:最先端の作品創りとたしかなマンガ力、BAD TUNINGさん
この連載では、『宇宙兄弟』や『ドラゴン桜』などの編集者であるコルク代表・佐渡島庸平が、『コミチ』に投稿しているマンガ家の中から気になる存在を毎回紹介します。



いつからでも連載が始められるレベル


今回は、BAD TUNINGさんを紹介。

まずは、作品を見て欲しい。


いかがだろうか。


まず、新人としては、驚くほど絵が綺麗だ。いつからでも連載を始められるほど、絵が上手い。


また、内容もすごく魅力的だ。主人公が、男なのか女なのかわからないままストーリーが進む。そして、その秘密が徐々に明かされていく展開は、目が離せない。


感情もしっかり描けている。作者が感情を描くことに興味があり、それを描こうとしていることがしっかりと絵の一つ一つから伝わってくる。


しっかりとマンガの基礎を押さえ、丁寧に描けている。


しかし、一つだけもったいなかった。それは、感情の流れが切れていることだ。

読者が気になるのは、「主人公がなぜ男女がわからない状態になっているか」のはずだ。しかし、途中の親友の事件により、そこで読者の興味が事件の真相にも分散されてしまう。それにより、感情の流れが切れ、没入を阻害してしまう。ここだけが、すこしもったいなかった。


ただ、とにかくレベルが高かった。感情の流れを意識するようになると、BAD TUNINGさんは一気に活躍すると思う。



 

とにかく現代的な作品創り


現在の音楽業界では、一つの曲をネットだけで知り合った人たちが協力して作り合うことが、当たり前のように起きている。これからのコンテンツ業界には、ネット環境の発展もあり、こういったチームでも作品作りがどんどん加速していくと僕は思っている。


しかし、これがマンガ家界では、なかなか起きていなかった。


僕もTwitterアカウントをみてはじめて知ったが、BAD TUNINGさんは6人チームだ。今まで、原作と作画に分かれてマンガ作りを行うことはあった。しかし、6人チームでの作品作りは新しく、すごく現代的だ。また、YouTubeを投稿しているのも、すごく現代的な挑戦で、好感が持てる。


僕はこの事実を知って、BAD TUNINGさんがどんな人たちなのかすごく気になっている。6人でどんな役回りをしているのかも含め、すごく気になることばかりだ。この作品だけでなく、これからの活動から目が離せない。




▼BAD TUNINGさんのマンガはコチラ

https://comici.jp/users/badtuning


<編集協力:平井 海太郎

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