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佐渡島 庸平(コルク代表)さんの作品:シンプルさの中に日常と非日常が同居する、都会さん
この連載では、『宇宙兄弟』や『ドラゴン桜』などの編集者であるコルク代表・佐渡島庸平が、『コミチ』に投稿しているマンガ家の中から気になる存在を毎回紹介します。



器が変わればコンテンツも変わる

今回は、都会さんを紹介。


コンテンツは、歴史の中で、乗り物が変わるたび、それに適した形に変容する。


昔、テレビは、スタジオで撮影していた。だから、スタジオに適したバラエティや演劇といったジャンルの番組が作成されてきた。


カメラが小型化されると、外でも撮影できるようになり、ノンフィクションやドキュメンタリーが生まれ、情熱大陸や電波少年といった番組が作成されるようになった。


絵画における印象派は、なぜ生まれたか?


それは絵の具が誕生し、工房の中から外で景色を描くようになり、光と影を描写しようとしたことに起源を持つ。


マンガも同じだ。


マンガはずっと雑誌に掲載されるものだった。そのため、ストーリーは作り込まれたものである必要があった。しかし、SNSが普及し、誰もがマンガを投稿するようになると、共感を集めるエッセイマンガの注目度が上がってきた。


エッセイマンガでは、綺麗な絵よりも少し味のある絵が好まれる。また、摩訶不思議な大冒険でなく、些細な日常の話こそが多くの人の共感を誘い、愛される。



飲み会でじっくり話をきいてみたい

ここで都会さんのエッセイマンガ『都会の絵日記』を見て欲しい。




都会さんの作品は、どれも本当にじわじわきてすごく面白い。


独特な着眼点やリアルなのにちょっとアンリアルな感じ、何かが少しだけズレている感じは自然と惹きつけられる。絵は、シンプルなのに個性的でどんどんクセになってしまう。


都会さんの作品は、一話完結のエッセイなので毎回強いヒキはない。しかし、この人にまた会いたい、読みたいといった気持ちがあふれてくる。都会さんみたいなエピソードを話せる人が飲み会にいたら、絶対楽しいはずだ。僕もその場に立ち会いたい(笑)


そんな親近感を感じさせてくれるところも都会さんの作品の魅力的なところだと僕は思う。



このSNS時代、都会さんはこれからも投稿を続けていくことで着実にフォロワーが伸びるはずだ。そして、1、2年以内には確実に専業マンガ家として生活していけるだろうなと、期待というよりも核心に近いものを感じている。



▼都会さんのマンガはコチラ

★リンク(https://comici.jp/users/tokai



<編集協力:平井 海太郎


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2020/7/14 コミチ オリジナル
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