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ごとう隼平さんの作品:「ここにいるよ」/クワガタ

こんにちは、東京ネームタンクのごとうです。


今回はクワガタさんの『ここにいるよ』を添削していきます。

それでは作品を振り返ってみましょう。



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冒頭で「24にもなって親にケーキ買ってもらうバカがどこにいんのよ」というお母さんのセリフがあり、その後に「ここにいるよ」というモノローグがあるのですが、この「ここにいるよ」という言葉に込められた意味が最後にわかるという構成がとても良いですね。


この物語をさらにブラッシュアップするには、「主人公の動機」を考えてみてほしいなと思います。

3年前の誕生日は引きこもりで、抜け殻のような生活だったという回想シーンがありますが、つまりこれはこの生活が苦しくて抜け出したかった、ということですよね。

となると、読者は「この苦しみからどう抜け出したのか」ということが知りたいわけです。


物語を読み進めると、今はもう引きこもり生活は抜け出して一歩前に進めていることがわかります。その感情の推移が起きていることはすばらしいのですが、感情の変化が起きるには必ず何かきっかけとなる出来事が必要です。


「苦しい」と思っていた人が救われるまでには何か出来事があったはずですが、この物語では何があって彼が救われたのかがやや曖昧なんですね。

例えば、3年前の誕生日にお母さんが用意してくれたケーキと手紙を見たときの後悔をきっかけに一歩踏み出せた、ということでも良いと思います。


感情の変化には理由が必要なので、彼の心が変化するきっかけとなった出来事をしっかり描いてあげると、この作品はもっと良くなるはずです。


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