15015 752 752 false c2J7eR8KySOiYeyNuTDWOc3Es3xVPFAt b86051db7f9a6084ce5ed9dc77e958f6 0 0
ためさんの作品:何を描いたらいいのか分からなくなった

コルクラボマンガ専科も折り返しにたどり着いた。もうあっという間だ。


このマンガ専科の肝となる講義が、山田ズーニーさんが講師をする、3回のワークショップ形式の講義だ。自分の思いを深掘りし、普段気にしない(ふりをし)て生きてきた感情を見つめ直すのだ。

その感情を客観的に捉え、物語として料理することができれば、読者が感動する物語を、マンガを描くことが出来るようになる、という訳だ。

私自身も、2回の講義を経て、自分の過去(母親との確執、依存)を見つめ直し、1週間ほどかけてそれをマンガにすることで、これまで描いてきたマンガの中で一番Twitterの評判も良かった。

そして、3回目の講義を踏まえて、「社会に説得力を持って書く(描く)」というお題のマンガをいざ描いてみる段階になって、何を描いたらいいのか分からなくなった。


いやいや、自分の大事な思いを知り、関わった相手を理解し、その出来事を踏まえてどう社会に向けて思いを昇華させるかが、この講義の肝なんだから、描かないと意味がないでしょ。。


というのは、頭では分かっていたが、ずっと寝不足でマンガを描いていたこともあってか、描くモチベーションが下がっていた。


そもそも描くのが全然楽しくない。何も描きたい気がしない。つまらない気がする。


ノートに余白があれば何にでも落書きを描いてきた癖に、思う存分描くを突き詰めてようとしたら、これか。。こうやって色んなことから逃げていくのか。


と自分を責める気持ちを一旦抑えて、全ての出来事は無理に取り組む必要もないのだ、という前提のもと、どうして、こんな気持ちになったのか、振り返ってみた。


2回の講義で、自分の過去を深掘りし、内なる動機をやっと掴んだような気がしたが、その動機がとてもちっぽけな気がして、描くのが嫌になったのだ。

だって、私が「教育者」になることに関心があるのって、「やりたいことも出来ないまま、良い子を演じたことで、これまでのキャリアの大半を棒に振ってしまったから、誰にも同じ目に合わせたくない」というすごく個人的な動機なんだ。


もっと大それた理由があれば良かったのに。


こんなに大変な思いをして引きずり出した思いなんだから、立派に決まっているだろうと。そんなことは無かったよ。


でも、「思いが伝わった経験はある」


ちっぽけ恨みで頭がいっぱいになっていたとしても、こうであって欲しいなと思っていたことは伝わってきたよ。全部ではないにしても。


だから、もう少し自分を喜ばせることにフォーカスしよう。


そう思ってか、とりあえず本当に落書きでも良いからとりあえず描いてみようと思って描いたのが今回の最初のマンガ(ゆるく社会に発信する)を描いた。


本当は焼き芋が宇宙人でした、みたいなもっとナンセンスな話が描きたいんだ。2080年とかも、本当にその場その場の思いつきだったから。それくらいの方が楽しいんだよなあ。。売り物になるかどうかは別として。


ということで、ズーニーさんの課題マンガは、また違うものを描くことになると思います。


面白かったら応援!

2019/12/30 #コラム
作品が気に入ったら
もっと作品を描いてもらえるよう作者を応援しよう!