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ごとう隼平さんの作品:「オレオ」/piyo

こんにちは、マンガ制作研究組織「東京ネームタンク」のごとうです。


今回は、7月のコミチ漫画賞『#関係性』に投稿されたネーム添削の第5回目です。


今回の作品はpiyoさんの『オレオ』。

それでは、作品を振り返っていきましょう。


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クライマックスがとても良かったですね!そこまで台詞なしで読ませていくことを効果的に利用した良い演出でした。


サイレント漫画を描いてみるというのはとても良い取り組みだと思います。

サイレント漫画は漫画を描く力を養うのにとても向いています。セリフを使わずに感情や情報を読み手に伝えなければいけないので、表現力が鍛えられるからです。



物語の構造も見ていきましょう。

セリフの有無に関わらず、物語の構造は全ての漫画に共通して大事なポイントになります。


今回この漫画でやや足りていないものは主人公の「動機やしたいこと」と感じます。

声の出ない彼女に出会った後の主人公の「やりたいこと」が十分に明示できていません。


おそらく漫画後半でどんな見せ場を作るのか悩まれたのではないでしょうか?

「高い場所にいる彼女を助ける」という展開は「彼女が初めて声を出すというクライマックス」のために、物語の構成上の必要に応じて作ったのではないかと感じました。

しかしこの方法ではこの物語でなくても良いクライマックスになってしまいます。


これを避け、この物語ならではのオリジナリティのあるクライマックスを作るためには、最初に主人公の「やりたいこと」を明確に設定することです。


今回の漫画ならば、主人公に「彼女の声を取り戻したい」といった具体的な目標を立てさせるのはどうでしょうか?


こうすると、


彼女の声を取り戻したい

声がでなくなった原因を探る


といった感情の流れが生まれ、この過程で生まれる「解決するにはどうするのか?」「ピエロの僕には何ができるんだ?」という葛藤から物語の盛り上がりが生まれていきます。


以上のことを踏まえて、漫画の構成を考えていくとより良い漫画になっていくと思います。

クライマックスでいい演出ができていますので、そこまで上手く導くように考えてみてくださいね!



***




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