面白いので道真サンの漢詩『琴を習うのをあきらめる』をマンガ調に意訳してご紹介!(原文は漢詩です)
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『琴を習うのをあきらめる』
琴と書は学者の肥やしになると信じてたんだ
それで 書斎で琴を練習してたんだけど
いくら一生懸命やっても全然うまくならない…
楽譜ばっか見てるのに迷いまくり&先生に質問しまくり
「三峡流泉」という曲は 全然流れる水みたいに弾けないし
「烏夜啼」という曲は 烏が悲しげに鳴くようにはとても聞こえない
ついに まわりからは 「琴は時間の無駄じゃない?」 と言われてしまい…
学問の肥やしどころか、この調子じゃ琴なんて何の役にも立たないよ!
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歴史上の有名人は自分を大きく見せるために話を盛ることがあります。
しかし道真サンは、相手を過大に褒め讃えることはあっても、自分については控えめ。むしろ自分を矮小化することすらあります。
今回の話はその典型例です。 さすがに歴史に名を残すほどの能力を持っていた人だけあり、周囲から高評価を得たいという欲は人並み以上に高かった。
しかしそれ以上に「ありのまま主義」というか、自分を虚飾で大きくしようという意図は皆無な人でした。 根っからの学者気質だったのでしょうね。
自分の仕事の範囲内で、または好きな詩作で高評価は得たいけれど、 利権に絡む政治的なことではできるだけ深入りせず、ひっそり過ごしたいというのが道真サンの本音だったようです 。
しかし本人の意図とはうらはらに、のちに政争の真っただ中に巻き込まれることになってしまうのですが…
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2022/8/14
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